リボーンはエスプレッソでいいなといってカウンターに戻った。綱吉はなるよーになる!と思いきって雲雀の前に立った。 となり、いいですか?と雲雀の返事を待たずに綱吉は座る。雲雀は綱吉を見て眉を吊り上げた。 無言でトンファーを出して、綱吉を殴りにかかる。綱吉は抵抗できずに、攻撃を受けそうになった。
「何やってんだ。店ん中だぞ」
トンファーは綱吉に掠れもしなかった。目の前でぴたりと、止まっている。 リボーンの一声に、雲雀は動きを止めたのだ。雲雀は、綱吉の目の前から去ろうとする。綱吉は待ってください、と叫んだ。 あなたに、伝えなければいけないことがあるんです!お願いだから!雲雀は綱吉を見向きもしない。その時、リボーンが雲雀を呼びとめた。
「待て、ヒバリ」
「……何」
「聞いてやってもいいんじゃねーのか」
「…………」
はあ、と深いため息をついて雲雀はこちらに戻ってきた。 その表情はひどく苛立ちげでオレと話すことなど何もないという様子だった。綱吉はそんな雲雀に向かって話しだした。 綱吉の、雲雀への思いを、日記という形で残してあったのだと言って、真っ白なノートに手を添えた。一ページめの点字の羅列をなぞりながら、綱吉は語る。 時折雲雀の様子を伺えば、雲雀は綱吉の言葉に苦笑したり、悲しそうに笑った。もう遅いのだ、といった風に。 綱吉は、死ぬ前日までにさしかかった日記に、彼への思いを足した。 本当に気づいたのはもっと後で遅すぎたのだが、それでも、言うべきだと、どうにかして伝えたいと、思ったのだ。






星に願いを