喫茶店の前で立ち止まる。急に怖くなったのだ。怖気づいてしまったのだ。 会って、どうしよう。オレは彼に会えるだけで幸せだ。彼は、綱吉を思い出すこの人間に、いい感情を持っていないだろう。 むしろまたトンファーで殴られて、綱吉の目の前から消えてしまうかもしれない。会ってくれないかもしれない。 声さえ、聞けないかも。嫌だ。そんなの嫌だ。彼に会いたいのだ。自分がどうなってしまっても。彼に会って、伝えたいのだ。 カランと、ドアが自動で開いた。突然のことに驚いていると、店主のリボーンが目の前にいた。
「……お前か。そんなところに立ち止まるんじゃねーぞ、営業妨害になるじゃねーか」
にやりとリボーンは笑って綱吉の腕を引っ張り中へ入れた。そして。そして、綱吉は彼を見つけた。 店の隅の、彼の指定席。全身黒い服を着て、黒くて短い髪の、そう、彼の後姿。綱吉の勘は当たったのだ!






星に願いを