確かに俺は繰り返すしかないのだと嘆いただろう。
だけど、最善の努力をつくして俺はそれを変えようとした。
それでも世界は俺に、とても厳しいのだ。
変わらなかった現実。アクゼリュスは崩落した。多くの人の命と共に。
過去の様に彼等は当然のように俺をなじる。
今までどうして黙っていた。どうしてウ゛ァンのいうことを聞いた。人殺し。
言葉は俺の心に深く、深く突き刺さる。
その時からか、な。俺の何かが壊れた気がしたんだ。
彼等は何を望むのか。一人の生け贄か。
彼等は俺が何を言っても聞いてくれなかったじゃないか。
被験者の、お前はレプリカだと言う声に沸きあがる感情と乾いた笑い。
知っていたと言えば、彼は唖然とした後、切りかかってきた。それを軽く避けると、応戦する。
超振動を使った体にはかなりきつかったが、それさえもう気にならなかった。
『俺』はもう死んだのだ。残るものは、俺じゃない只の抜け殻。
そう思わなければ、立ってもいられなかったのだから。
―――そして、気付いたらまた一人になっていたのだ。
俺がアッシュを拒絶したのだから当たり前だ。
ブチリと切れた通信からは強い怒りを感じられた。
だけど罵る被験者の声は何処かおかしくて。何処か、戸惑っていたのだ。
結局は劣化レプリカと言われたのだけど。
周りを見渡せばあの時と変わらない彼女の部屋。
幼い聖獣だけが大きな目を更に広げてこちらをみている。
―――彼は、彼だけは。
「ご、ご主人様ぁぁーーっ!!」
大丈夫ですの?いたいところはないですの?
と心配してくれる聖獣にルークは淡い笑みを浮かべた。
俺だけその場に取り残されていて
(君だけがずっとみていてくれた)
(だけどもう、手遅れだった)
08/03/14 chisa