好きでいてくださるなら何だっていいです
ふとよぎった疑問。それは日に日に増していき、ついにそれは溢れ出す。
どうして彼は、拒まないのだろう、と。
「ジェイド、」
どうして彼は、私の傍に居るのだろう、と。
「なぁ、ジェイド。ジェイドってば」
「……ルーク」
やっとこっちを見たといわんばかりに、彼は花が綻ぶように笑みを零す。
「どうして貴方は……」
「ん? なんだよ」
きょとんと小首をかしげて尋ねてくる彼に、胸に秘める想いがあふれ出すのを止めることは諦めた。
「愛していますよ」
「へっ……?な、何言ってんだ突然っ!!」
真っ赤な林檎色に染まった彼は恥ずかしそうに私を見る。
そういえば、私は伝えたことはなかったかもしれない。当たり前に傍にいた。だから彼の心は知らない。
彼は私が傍にて欲しいといったから一緒に居てくれただけなのだと、思っていたから。
「貴方は、私のことをどう思っているのでしょうね」
ぽつりと呟けば、彼はその染めた頬を更に赤くして私を馬鹿だといった。
「何だよっ! 何で気づかないんだ馬鹿っ!」
胸を叩かれる。まったく痛くはないが、私を叩くその手は震えていたので驚いた。
「俺はっ、お前のことが好きなんだぞ! 好きだから、お前の傍にいるんだ!」
頭がいいんだからそれくらい気づけよ!
「……すみません」
情けなく歪む彼の顔。それとは反対に私の顔は、笑みを浮かべる。
「なに、笑ってるん、だよ」
ぽろぽろと涙まで零し始めた彼の顔を片手で上げさせて、彼の涙を私の唇でぬぐった後、軽く柔らかな唇にキスを落とす。
「両思い、ですね」
「ばーか」
遅いんだよという彼の唇をまたさらう。彼はへにゃりと小さく笑った。
「愛しています。……貴方は?」
もう一回、いってください?
やっぱり馬鹿だなと言われたその瞬間に、私の唇に彼の熱がぶつかった。
(言ってください嘘でもいいですbyafaik)2008/12/11(2009/03/11再録)chisa